理学療法士視点!角質や乾燥を改善!冬にこそ必要なフットケアの方法
冬になると空気が乾燥し、足の角質やひび割れに悩む人が増えます。足元のケアを怠ると、乾燥や硬くなった角質が悪化し、ひび割れや痛みを引き起こすこともあります。そこで、今回は冬にこそ実践したいフットケアの方法をご紹介します。適切なケアを続けることで、冬でも健康で美しい足を保つことができます。
なぜ冬にフットケアが必要なの?
筆者は理学療法士として高齢者の方々と関わる機会が多いですが、冬は特に足先が乾燥し、カサカサになって皮がめくれていたり、足のトラブルが多くなる傾向にあります。
足は第二の心臓とも呼ばれ、全身の健康と密接な関係があります。足のトラブルは、歩くことや立つ能力の低下を招くだけでなく、全身の疲労や姿勢の悪化、さらには腰痛や肩こりの原因となることもあります。全身の筋肉のうち、足に約70%の筋肉が足に集まっており、「動作的な健康=足の状態」といっても過言ではありません。そういった面で、フットケアは非常に重要です。
また、冬は乾燥したり、逆にブーツを履いて足が蒸れたりして、足先は想像以上に過酷な環境に晒されています。保湿などのケアを行うことで、末長く健康的な美しい足を維持することができます。
フットケアの重要性
- 足のトラブル予防: たこ、うおのめ、爪の変形などを予防できます。
- 歩行の安定: 足のトラブルによる痛みや違和感を取り除き、スムーズな歩行をサポートします。
- 全身の健康維持: 足の健康は、全身の健康に繋がります。
- リラックス効果: 足のケアは、精神的なリラックス効果があることでも知られています。
足の角質と乾燥の原因
冬の季節は、外の気温が下がり、室内では暖房で空気が乾燥するため、足もカサカサになりがちです。また、角質は摩擦や圧力によって皮膚が硬くなる防御反応として発生しますが、これが乾燥によってさらに悪化することがあります。靴や靴下の締め付け、寒さによる血行不良なども、足の乾燥や角質化を促進する要因となります。
「冬対策」足の角質ケアの方法
冬のフットケアで特に重要なのは、角質をこまめにケアすることです。角質が硬くなりすぎる前に、適切なタイミングでケアすることがポイントです。
ステップ1:足を温めて柔らかくする
まず、ぬるま湯に足を浸けて10〜15分間、足の皮膚を柔らかくします。このステップで、硬くなった角質が取りやすくなります。入浴中に行うのも効果的です。
ステップ2:角質リムーバーなどのやすりで優しく削る
足の皮膚が柔らかくなったら、角質リムーバーやフットやすりで硬くなった部分を優しく削ります。強くこすりすぎると、肌を傷つけてしまう可能性があるため、柔らかく、少しずつ丁寧に削ることが大切です。
ステップ3:保湿クリームで潤いを与える
角質を取り除いた後は、保湿が欠かせません。乾燥がひどい場合は、尿素入りの保湿クリームを使うと効果的です。クリームを塗った後、靴下を履いて保湿効果を高めるのもおすすめです。
冬の乾燥対策フットケア
冬の乾燥を防ぐためには、日常的なケアも重要です。以下のポイントを押さえて、毎日のフットケアを心がけましょう。
毎晩保湿ケアをする
寝る前にしっかりと保湿クリームを塗ることが、乾燥を防ぐ最も効果的な方法です。特にかかとや足の指の間など、乾燥しやすい部分にはたっぷりと塗り込みましょう。保湿力の高いシアバターやココナッツオイル入りのクリームが手に入りやすく、おすすめです。
室内でも靴下を着用する
乾燥した環境では、素足でいるとさらに乾燥が進みます。室内でも通気性が良く、保湿効果のある靴下を履いて足を守りましょう。保湿靴下はフットケア効果も期待できます。
水分補給を忘れずに
肌の乾燥は外部からのケアだけでなく、内部からのケアも重要です。十分な水分補給を行うことで、皮膚の潤いを保つことができます。特に冬は寒さで水分補給を忘れがちなので意識して水を飲むようにしましょう。
足のトラブルを予防する習慣
冬場は足元が冷えやすく、血行不良によって角質や乾燥が悪化することがあります。これを防ぐためには、足元を温める習慣をつけましょう。
足湯や温かい靴下を活用
足を冷やさないようにするために、足湯を定期的に取り入れたり、厚手の靴下を履いたりすることが効果的です。
適度な運動で血行を促進
寒さで活動量が減る冬ですが、適度な運動を心がけることで血行が良くなり、足の健康も維持できます。足だけでなく、運動は健康維持のために必須です。
フットケアの基本をおさらい
冬の乾燥対策だけではなく、季節に関係なく、通年を通して以下のフットケアの基本を習慣化しておくことが足の健康を保ち、ひいては全身の健康を保つ上で重要です。
1. 足を清潔に保つ
- 毎日足を洗い、清潔に保ちましょう。特に指の間は洗い残しがないよう丁寧に洗います。
- 足を拭く際は、水分をしっかり拭き取りましょう。特に趾間は湿気がこもりやすいので注意が必要です。
2. 保湿を心がける
- 足を洗った後は、必ず保湿クリームを塗って、乾燥を防ぎましょう。
- かかとなど特に乾燥しやすい部分は、こまめに保湿クリームを塗りましょう。
3. 爪の手入れ
- 爪は短く切りすぎず、まっすぐ切るようにしましょう。
- 爪の両端は丸く切り、皮膚に食い込まないように注意しましょう。
- 爪の甘皮を無理に剥がさないようにしましょう。
4. 靴選び
- 足に合ったサイズの靴を選びましょう。
- 靴擦れしやすい素材やデザインの靴は避けましょう。
- インソールを使用して自分の足にフィットさせることも一つの選択肢です。
5. 足のマッサージ
- 足をマッサージすることで、血行が促進され、疲労回復やむくみ解消に繋がります。
- 足裏だけでなく、ふくらはぎや太もももマッサージするとさらに効果的です。
6. 運動
筆者(理学療法士)が最も大切だと思うことは、足をしっかりと使った運動(ウォーキングなど)を習慣化することです。歩く時に足の指で地面を掴むように足指に力を入れて歩くことで、本来人間が持っている足の機能を維持することができます。
フットケアで気をつけたいこと
特にフットケアにおいて注意したいことは以下になります。それぞれ、入浴の際などに注意して観察する習慣を持ちましょう。
皮膚の変化
赤み、かゆみ、痛みなど、異常を感じたら早めに皮膚科を受診しましょう。
爪のトラブル
爪が変形したり、色が変わったりした場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
まとめ
冬の乾燥や角質トラブルを放置すると、痛みやひび割れにつながることがあります。今回紹介したフットケア方法を実践し、冬でもしっかりと足元をケアして、健康で快適な日々を過ごしましょう。保湿や角質ケアを継続的に行うことで、足元のトラブルを未然に防ぐことができます。
冬の乾燥対策としてのフットケアでは、いつも行っている基本的なフットケアに加えて、毎晩保湿ケアをすることと、室内でも保温するために靴下を使用し、水分をしっかり取ることが大切です。特に冬は寒さで水分補給を忘れがちなので意識して水を飲むようにしましょう。また冬は寒さのために運動をするのが億劫になりがちですが、生活の中に意識して運動する時間を持ちましょう。