靴のサイズはどう測る?足長・足囲・つま先の余裕を自宅で確認する7つの手順
靴のサイズを自宅で確認するときは、かかとから最も長い足指までの「足長」だけでなく、親指と小指の付け根を一周する「足囲」、左右差、つま先の余裕、かかとの収まりまで確認します。表示サイズが同じでも、靴型や素材、用途によって履き心地は異なります。測定値は一足を選ぶための出発点と考え、最後は実際に履いて立ち、短く歩いて確かめましょう。
※人物・計測・靴合わせの写真はイメージです。写真だけで個別の足や靴の適合を判断することはできません。
まず結論|靴のサイズは足長だけで決めない
靴の箱に書かれた「24.0cm」などの表示だけで、自分に合う一足が決まるわけではありません。足には長さだけでなく、踏み付け部の周囲、幅、甲の高さ、指の並び、かかとの大きさといった違いがあります。右足と左足が同じ形とも限りません。
一般社団法人日本皮革産業連合会の用語辞典では、靴のサイズは足長と足囲、または足長と足幅で表すと説明されています。足長は、立って両足へ体重をかけたときの、かかとの後端から最も長い足指の先までの距離です。親指が最も長い方もいれば、人差し指が長い方もいるため、親指だけを基準にしないことがポイントです。

自宅で測った値には、紙のずれ、姿勢、メジャーの締め方などによる誤差が含まれます。数ミリ単位でぴったりの靴を断定するためではなく、「以前と同じサイズでよいか」「左右差があるか」「幅も確認したほうがよいか」を考える資料として使いましょう。
測る前に準備するものとタイミング
用意するもの
- A4以上の紙を左右の足に1枚ずつ
- 鉛筆または細めのペン
- 30cm程度の定規
- やわらかい巻き尺
- 紙を留めるテープ
- 計測値を書くメモ
- 普段その靴で履く厚さの靴下
紙は床へテープで固定し、滑らない場所で行います。転倒が心配な方は、安定した机や手すりにつかまれる場所を選び、一人で無理に測らないでください。身体を支える必要がある場合は、計測より安全を優先します。
両足で立てる時間帯に測る
足の状態は一日の中でも一定とは限りません。活動後にはむくみが出る方もいます。できれば実際に靴を履く場面に近い時間帯で測り、むくみが強い日だけの一回で決めないようにします。急に片足だけ腫れた場合は、靴のサイズ調整ではなく医療相談を優先してください。
靴下の厚みを合わせる
仕事用の靴、散歩用の靴、冬用の靴では、組み合わせる靴下の厚さが異なります。裸足で測った数値だけをもとに厚手の靴下で履く靴を選ぶと、指先や甲が窮屈になることがあります。測定時と試し履き時の条件をそろえましょう。

靴のサイズを自宅で確認する7つの手順
以下は、家庭で足の大きさを概算するための方法です。日本皮革産業連合会の資料が示す足長・足囲・足幅の定義と立位条件を参考にしていますが、正式な計測や靴の適合判定を代替するものではありません。
手順1|紙を固定して、自然に立つ
平らな床へ紙を置き、四隅をテープで留めます。靴下を履いた状態で片足を紙の中央へ置き、足先を無理に開いたり閉じたりせず、普段立つときに近い向きにします。壁へかかとを強く押しつける必要はありません。
両足へおおむね均等に体重をかけます。座った状態と立った状態では足の広がり方が異なるため、靴選びの参考には立った状態での計測が使われます。ただし、立位が不安定な方は無理をせず、家族や専門店へ手伝いを依頼してください。
手順2|足の輪郭に印を付ける
ペンを足の周りに沿わせ、かかとの最も後ろ、最も長い足指の先、親指側と小指側の最も張り出した位置に印を付けます。ペンを大きく外側へ傾けると輪郭が広くなるため、できるだけ床に対して垂直に持ちます。
一人で足を囲むと身体が前へ傾き、荷重が変わりやすくなります。可能であれば、本人は前を向いて立ち、別の人が印を付けます。指を上げたり、足をすぼめたりしないよう声をかけます。
手順3|かかとから最も長い指までを測る
かかとの最も後ろの点から、最も長い足指の先までを直線で測ります。これが足長の参考値です。親指より第2趾が長い場合は、第2趾の先端までを測ります。定規を斜めに置くと長く出やすいため、足の長軸に沿って確認します。

手順4|親指と小指の付け根を一周する
足囲は、足の踏み付け部にある親指側の付け根と小指側の付け根を通るように、巻き尺で一周して測ります。巻き尺が斜めになったり、足へ食い込んだりしないようにします。ゆるすぎても締めすぎても数値が変わります。
骨の位置が分かりにくい場合は、足指を軽く曲げ伸ばしして付け根を確認します。痛みのある部分を強く押して探す必要はありません。傷、強い腫れ、触れると痛む場所がある場合は計測を中止してください。
手順5|足幅も測る
輪郭上の親指側と小指側の最も張り出した位置を、床と水平に直線で測ります。これが足幅の参考値です。足囲は立体的な一周の長さ、足幅は平面上の横幅であり、同じものではありません。
手順6|反対側の足も同じように測る
右足と左足を別々に測り、足長・足囲・足幅を記録します。片方だけで測定を終えると、長い側や幅のある側に気づけません。左右差がある場合は両足の測定値を販売員へ伝え、どちらを基準にするか、かかとの収まりも含めて試着で確認します。
手順7|実際の靴で立つ・歩く・脱いで確認する
測定値に近い靴を履き、ひもや面ファスナーを適切に留めてから立ちます。指を無理なく動かせるか、親指や第2趾が先端へ当たらないか、足の付け根が強く締め付けられないか、かかとが大きく上下しないかを確認します。
店内で許可された範囲を短く歩き、直進、停止、方向転換を試します。脱いだ後に、赤み、擦れ、靴下の強い跡がないかも見ます。数分の試着ですべてが分かるわけではないため、返品・交換条件も購入前に確認しておくと安心です。

足長と靴の表示サイズは同じとは限らない
足長が24.0cmだったから、どの靴でも表示24.0cmが合うとは限りません。靴には、足指を収めるための空間や、歩行時に足が動くことを考えた設計があります。靴型のつま先形状、甲の高さ、かかとの形、素材、用途によって内側の広さは異なります。
同じメーカーでも、シリーズが変われば履き心地が変わることがあります。「いつもこのサイズだから」と試着せずに決めず、足を測り直し、靴ごとに確認してください。長期間同じサイズを購入している方も、年齢、体重、活動量、むくみ、足の形の変化などによって合い方が変わることがあります。
通販で購入する場合は、商品ページのサイズ表、足囲や幅の表示、つま先形状、返品・交換条件を確認します。手元の靴の中敷きを取り出して足を重ねる方法は参考になりますが、中敷きと靴内部の形が一致しない製品もあるため、それだけで適合を断定しないでください。
左右差がある場合
左右差がわずかなら、多くの場合は靴ひもや面ファスナーの留め方、靴下の厚みなどを含めて調整を検討します。大きい側に合わせた結果、小さい側のかかとが抜ける、足が前へ滑る場合は、知識のある販売員やシューフィッターへ相談する方法があります。
急に左右差が目立つようになった、片足だけ腫れている、痛みや熱感がある場合は、パッドなどで自己調整を続けず医療機関へ相談してください。
足囲・足幅をどう見ればよい?
足囲は、親指と小指の付け根付近を通る一周の長さです。一般に靴の「ウィズ」「ワイズ」と呼ばれる表示を選ぶときの参考になります。一方、足幅は踏み付け部の横方向の直線距離です。足幅が同じでも、甲の高さが違えば足囲は異なることがあります。
「幅広の靴なら楽」とは限りません。必要以上に幅が広いと、靴の中で足が前後左右へ動き、指先が靴へ当たる場合があります。反対に、幅が狭すぎると、親指や小指の付け根、足指同士に圧迫が生じることがあります。
試着時には、足の最も広い位置と靴の最も広い位置がおおむね合っているかを見ます。足の付け根が靴の曲がる位置と大きくずれると、歩行時に足が窮屈に感じたり、靴の中で滑ったりすることがあります。

つま先の余裕と試し履きで確認すること
靴のつま先には、歩いたときに指が靴先へ強く当たらないための余裕が必要です。ただし、必要な余裕は靴の用途や形、足指の並び、歩き方によって異なるため、一律の数値だけで決めることはできません。製品の案内も確認し、立った状態と歩いた状態で、指先の当たり方と靴全体の収まりを合わせて確かめます。
立った状態で確認する
座っているときに余裕があっても、立つと足が広がり、前へ移動することがあります。靴を履いたら、かかとを後方へ収めて留め具を調整し、立った状態で指先を確認します。靴の上から強く押し込むと痛みを生じることがあるため、軽く触れる程度にします。
長さだけでなく高さも確認する
つま先の長さに余裕があっても、靴の上部が低く、爪や曲がった指へ当たることがあります。爪の変色、厚み、指の変形がある方は、指先の上側や横側にも圧迫がないか確認します。すでに痛みや傷がある場合は、靴合わせだけで対応しないでください。
かかとの浮きと前滑りを見る
つま先が当たるからと大きなサイズへ替えた結果、かかとが大きく浮き、足が前へ滑ることがあります。ひもや面ファスナーを留めてもかかとが安定しない靴は、長さではなく靴型が足に合っていない可能性も考えます。
数歩だけでなく、脱いだ後も確認する
歩いた直後に痛みがなくても、靴を脱いだときに赤み、擦れ、水ぶくれ、靴下の深い跡が見つかることがあります。感覚が低下している方は痛みを感じにくい場合もあるため、皮膚を目で確認することが大切です。

靴選びチェックリストと医療相談の目安
購入前のチェックリスト
- □ 左右両方の足長を測った
- □ 足囲または足幅も確認した
- □ 実際に使う厚さの靴下で試した
- □ 最も長い足指を基準にした
- □ 立った状態で指先の余裕を確認した
- □ 指先の上側と横側にも圧迫がない
- □ 親指と小指の付け根が強く当たらない
- □ ひもや面ファスナーを留めると甲が安定する
- □ かかとが大きく浮かない
- □ 歩行、停止、方向転換で違和感がない
- □ 脱いだ後に赤みや擦れがない
- □ 返品・交換条件を確認した
測り直すときによくある見落とし
- 座ったまま測り、立ったときの広がりを確認していない
- 片足だけ測り、左右差を見ていない
- 親指を最長の指と決めつけている
- 巻き尺を強く締め、足囲を小さく測っている
- 裸足で測り、厚手の靴下で試着している
- サイズ表示だけを見て、靴型や留め具を確認していない
- つま先の余裕だけを見て、かかとの浮きを見ていない
靴選びより医療相談を優先したい状態
次のような状態があるときは、新しい靴で様子を見るだけにせず、皮膚科や整形外科、現在の主治医などへ相談してください。
- 出血、傷、水ぶくれ、ただれ、膿のようなものがある
- 赤み、腫れ、熱感が続く、または広がる
- 靴を脱いでも痛む、安静にしても痛みがある
- しびれや感覚の低下がある
- 急に片足だけ腫れた
- 足指や足の形が急に変わったように見える
- 歩くことが難しい、転びそうになる
- 糖尿病や血流に関する治療中で、足に傷や色の変化がある
強い痛み、急な腫れ、広がる赤み、発熱、歩けない状態がある場合は、通常の買い物や予約を優先せず、医療機関へ早めに連絡してください。
公的・専門団体の出典
- 一般社団法人 日本皮革産業連合会 皮革用語辞典「靴のサイズ」
https://dictionary.jlia.or.jp/detail.php?id=522(確認日:2026-09-29) - 公益社団法人 日本整形外科学会「外反母趾」
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/hallux_valgus.html(確認日:2026-09-29) - 公益社団法人 日本整形外科学会「足の慢性障害」
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/chronic_problem_with_foot.html(確認日:2026-09-29)
※掲載した測り方と選び方は一般的な目安です。個別の足の状態や病気の有無を判断するものではありません。
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※足プロのケア・講座は、病気の診断や治療を行う医療行為ではありません。強い痛み、急な腫れ、出血、化膿、発熱などがある場合や、糖尿病・血流障害などで通院中の方は、自己判断せず医療機関へご相談ください。


