【講演会レポート②】足は健康の土台|菊池守先生から学ぶ「100歳まで歩く」ための足づくり

足は、健康と人生を支える土台です。

「歩くこと」は、単なる移動ではありません。自分で買い物へ行く、友人に会う、地域の集まりへ出かける。歩く力は、生活の自由と生きがいを支えています。

2024年3月10日に盛岡市で開催した菊池守先生の講演会「100歳までスタスタ歩ける足のつくり方」では、足を健康寿命の土台として考える大切さを学びました。

今回は講演テーマと足病医療の考え方をもとに、読者の皆さまが日常で確認できるポイントを整理します。

足と靴について実演を交えて説明する菊池守先生
足と靴について実演を交えて説明する菊池守先生

1.毎日、足を「見る」

足のトラブルは、痛みが強くなるまで放置されることがあります。入浴や着替えの時に、次の変化がないか確認してみましょう。

  • 爪の色・厚み・割れ・食い込み
  • 皮膚の乾燥、赤み、腫れ、水ぶくれ、傷
  • タコ、魚の目、靴ずれ
  • 左右の色や温度の違い
  • しびれ、感覚の鈍さ、いつもと違う痛み

写真を撮っておくと、数日前との変化を比べやすくなります。足裏が見えにくい方は鏡を使う、または家族や支援者に確認してもらう方法もあります。

2.靴は「サイズ表示」だけで決めない

同じサイズでも、靴の幅、つま先の形、甲の高さ、かかとの収まり方は異なります。大切なのは、実際の足に合っているかです。

つま先が強く当たらない、かかとが大きく浮かない、歩いた時に痛む場所がないかを確かめましょう。ひもや面ファスナーがある靴は、足を靴の中で安定させやすい一方、締め方が弱すぎても強すぎても負担になります。

靴を新しくした後は、短時間から履き始め、赤みや擦れが出ていないか足を確認してください。

靴を使って足への負担を説明する菊池守先生
靴を使って足への負担を説明する菊池守先生

3.歩く前に、足首とふくらはぎを準備する

いきなり長い距離を歩くのではなく、体調に合わせて少しずつ続けることが大切です。足首をゆっくり動かす、ふくらはぎやアキレス腱周辺を無理のない範囲で伸ばすなど、歩く前の準備を習慣にしましょう。

転倒の不安がある方、治療中の病気がある方、運動で痛みが出る方は、医師や理学療法士などに適した方法を確認してください。

4.「年齢のせい」と我慢しない

外反母趾、巻き爪、厚い爪、タコ、魚の目、むくみ、傷、しびれなど、足の悩みは原因も相談先も一つではありません。整形外科、形成外科、皮膚科、血管外科、糖尿病内科など、状態によって必要な診療科が異なります。

強い痛み、急な腫れや色の変化、出血、膿、熱感、治りにくい傷がある場合は早めに医療機関へ。糖尿病、腎臓病、血流障害がある方は、小さな傷でも自己処置を続けず相談することが重要です。

5.一人で抱えず、適切な人へつなぐ

菊池守先生が理事長を務める一般社団法人「足の番人」は、足の異変を見つけ、必要な専門家へつなぐ社会づくりを進めています。足を見る人、ケアする人、診断・治療する人が連携することで、見過ごされていた小さな変化を早期の相談へつなげられます。

地域で足を守るために必要なのは、誰か一人がすべてを担うことではありません。「これはいつもと違う」と気づき、「適切な人に相談しよう」と動けることが第一歩です。

「100歳までスタスタ歩ける足のつくり方」を話す菊池守先生
「100歳までスタスタ歩ける足のつくり方」を話す菊池守先生

122名が熱心に学んだ講演会

会場では、参加者の皆さまが菊池守先生の言葉に耳を傾け、足の健康を自分自身の暮らしに重ねながら学びました。

菊池守先生の講演を熱心に聞く盛岡の参加者
菊池守先生の講演を熱心に聞く盛岡の参加者

今日から始める3分の足チェック

  1. 靴下を脱いで、爪と皮膚を左右見比べる
  2. 赤み、傷、腫れ、靴の当たりを確認する
  3. 気になる変化は記録し、必要なら早めに相談する

毎日の小さな確認が、長く歩き続けるための土台になります。

第1回:盛岡で122名が参加した菊池守先生講演会

第3回:足の相談会・測定会とアーカイブ配信

足の悩み・フットケアを学びたい方へ

※この記事は健康情報の提供を目的としています。診断や治療の代わりにはなりません。症状がある場合は医療機関へご相談ください。